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ci調査ファイル221
〜秋吉家の構造〜万葉の部屋
− シリーズ説明 −

221-1:万葉の部屋の構造
図1 図1 万葉部屋1せかキラ2巻4p『秋吉家へようこそ(5)』に記載された「上から見た図(以下原図と略)」を元に万葉の部屋を立体化したのが左の(図1)である。原図には寸法は記載されていなかったので、標準的シングルベッドを先に配置し、この大きさを基準にして壁面・クローゼット等を配してみた結果、右平面図の通り部屋の大きさは6畳だと推測された。
図2 図2 だが、この部屋には演出上の問題がある。せかキラ5巻15p5コマ目で、万葉が落としそうになったピアスをキャッチする為に椅子と共に真後方に転げ、そのまま床に頭をぶつけているシーンが描かれているが、原図を元にした立体図では頭をぶつけるスペースが無いのである。(図2)の通り椅子を倒してみるとハッキリするのだが、背もたれ部分がようやくベッドとの隙間に倒れるような配置では、人が座っていた場合はベッドに頭から肩をぶつけるのがやっとであろう。
図3 図3 万葉部屋1そこで、ベッドと机の間に人が椅子ごと倒れられる程度の空間を作るため、部屋を広げてみたのが左の(図3)である。原図のような長方形の部屋の形を維持するため、縦方向・横方向共に延長したところ、推測される部屋の大きさは8畳となった。
図4 図4 延長した部屋で椅子を倒してみると(図4)、椅子の座面からベッドまで約1mあり、椅子の形状や倒れ方にもよるが作中の演出は可能と考えられそうである。
図5 図5また、建築基準法では「窓の無い部屋は居室として認められていない」ため、今まで描かれたことはないものの万葉の部屋にも窓があると考えた方が良いだろう。窓の位置は部屋入り口の反対側ではないかと思われたので仮に配してみたのが(図5)である。
図6 図6「せかキラ」3話/1巻70p4コマ目で初めて登場する万葉の部屋の構図。実際には同巻69p5コマ目が初出だが鏡しか描かれていないので、最初に描かれた部屋の様子は70pのものとした。
なお、鏡のシーンに背景が描かれていたとすれば右図の様な感じであったと思われる。
図7 図7ただし、「せかキラ2巻158p5コマ目」に千鶴がくつろいでいるシーンが描写されているが、この描写の角度では入り口ドアは机とドアの間にある壁に阻まれて見えない。
ドアが見える角度ベッドがドアと部屋の対角位置に設置されている設定が正しいのだとすれば、右図の位置・角度でようやくドアの一部が見えるようになる。

- To be continued -

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