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せかキラ1巻174p2コマ目に初めて登場し、その後も何度と無く登場するものの、
小さく描かれたりデフォルメされたりと、なかなか詳細がわからなかった「真紀の車」。
だが、せかキラ6巻161p1コマ目でかなり詳細に描かれたことによって
車種ある程度絞り込むことが出来、調査が出来る環境が整ってきたと言えるだろう。

ci調査ファイル003
真紀が所有する車の車名

まず、仕様が判断できる登場シーン毎に「真紀の車」の特徴を確認してみよう。

登場頁登場コマ描かれている仕様
1巻174p2コマ5ドアハッチバック。
ドアミラー。
ルーフレール。
2巻 71p3コマ右ハンドル。
2巻171p2コマバンパーガード付。
バンパーガード内にフォグランプ。
6巻161p1コマカーゴ部窓が菱形四角形。
リアワイパー付き。
ナンバープレート部上辺が短い台形。
テールランプ、ウインカー部が4面構成で
内側下部及び外側上部が曲線で構成。

以上の条件を元に自動車販売店や走行中の車を観察した結果、条件に完全に一致する車が2種類あることが判明した。

「マツダ・カペラワゴン」と「フォード・テルスター」である。

構図\車種マツダ・カペラワゴンフォード・テルスター
前部写真カペラ前部テルスター前部
後部写真カペラ後部テルスター後部

この2車種は上記の条件に完全に一致するどころか、形状そのものが完全に同一である。これはマツダ社とフォード社の資本関係・提携関係によるものと言うよりは、マツダからフォード(又はその逆)のOEM供給(original equipment manufacturer.相手先ブランドによる製品供給)であると思われるので、この2車種は販売会社及び車種名が違うだけの双子車であると予想される。

この2車種の何れかが「真紀の車」だと思われるのだが、作中の描写には車のエンブレム等は描かれていないため特定することは出来ない。しかし、どちらかというと日本人は国産車(及び国産車メーカー)を選ぶ傾向にあるため、真紀も「マツダ車」を選んだのではないかと思われるのである。

ところで、「マツダ・カペラワゴン」は現在も製造・販売されているが、現行車は作中の描写や上の写真とは形状が異なっている。これは「カペラワゴン」が基本設計を含めた改修(一般的にはメジャーチェンジと呼ばれるもの)を行った為である。それでは、作中に登場する形だったのはいつ頃製造された車なのだろうか?

町中を走る車の年式を見ることはなかなか難しいため、思い切って中古車も取り扱うマツダの販売店に問い合わせてみたところ、以下のような答えが返ってきた。

  1. 現行の「カペラワゴン」は近年メジャーチェンジを行ったばかりである。
  2. 前型の「カペラワゴン」は2〜3年おきにマイナーチェンジを行いながらも基本形状を変えずに10年間程製造された。
  3. マイナーチェンジの中にはフロントグリルやテールランプの形状を変えたものもある。
  4. この(作中の様な)テールランプの形状は、平成6年下期〜平成8年に製造されたものではないだろうか。
  5. バンパーガードは、「カペラワゴンFX」という型式の車種には装備されている。

正直、問い合わせた店員もあまり詳しくは無いようであり、既に製造が終わった車種の問い合わせと言うこともあって間違った情報も含まれている可能性があるが、とりあえず

真紀の車は「マツダ製カペラワゴンFX・平成6年〜8年度式」である

と結論づけて今回の調査を終了することにした。
これ以上詳しい情報をお持ちの方がおられれば、その情報を当方にお教えいただければ幸いである。

右前正面左前
右後背面左後
右側面作品視点

カルディナ後部なお、様々なサイトで、この「真紀の車の車種は何か?」という話題が上がったときに、一番間違われた車が「トヨタ・カルディナ」である。この車は真紀の車の詳細が描かれた「せかキラ」36話が掲載された当時の現行販売車種であったこともあり、誤認識の対象となったのだろうが、よく観察してみると「カーゴ部窓が後方に絞られている」「テールランプ外側下部が丸めらている」等の差違があることが解るだろう。
To be continued.

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