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せかキラ6巻92p7コマ目に1コマだけ登場して以来
ほとんど登場することの無かった「徹の車」だが、
第64話19p2コマ目及び65話18p4コマ目(共に11巻収録予定)において
ようやく車種を特定出来得るだけの描写がなされた。

ci調査ファイル010
徹が所有する車の車名

まず、登場シーン毎に「徹の車」のどこが描写されているのかを確認してみよう。

登場頁登場コマ描かれている内容
6巻92p7コマ左フロントタイヤ
フェンダー
助手席ドア(の一部)
第64話19p2コマ正面
第65話18p4コマ背面

まず、注目すべきはフロントマスク中央に小さく見えるマークである。印刷では潰れてしまっているが、何か三角形の形をしていることは読みとれるだろう。これは「スリーダイヤモンドマーク」…三菱の商標に間違いないものと思われるのである。次に、グリル・スポイラーの形状に注目しよう。左右ライトの間に2つ、バンパー下に3つのエアインテイクが開いている。特にバンパー下の3つの開口部は中央が小さく縦型・左右が横型と特徴のある形状をしている。

三菱車の中で、この特徴あるフロント形状をした車を探したところ、該当車種が2種類存在した。「ギャラン」と「レグナム」である。この2車種の形状が似ている…というより同一なのは、ギャラン(セダン型)のワゴンタイプがレグナムであるという関係のためである。ここで「せかキラ65話18p4コマ目」を見てみると、車後部の形状はハッチバックであることが解る。つまり、「徹の車はレグナムである」事は間違いないようである。

また、下の写真と「せかキラ6巻92p7コマ目」の車を見比べると、フェンダー部の形状が異なることが解る。これは、せかキラ6巻当時から64話までの間で「徹は車を買い換えた」と考えるのが一番自然ではないだろうか。

右前 正面 左前
右面 左面
右後 背面 左後

なお、今回紹介する「レグナム」は平成12年現在新車購入可能な「現行車」であり、レグナム(ギャラン)自体は平成8年式より現在の形になっているようだが、このスポイラー形状になったのは極最近のマイナーチェンジからのようである。本来「せかキラ」は過去(推定で1991年)の話であり、2000年時点の「現行車」が走っている事は時代設定に矛盾を生じさせるものであるが、真紀の車も1994年〜96年式で、どちらの車も「作品執筆当時に新車が販売されている等、容易に資料が入手可能な車」をモデルに描かれている事から、年代設定に対し「細かいことを気にされない」と言う日高先生の人柄がそのまま反映されているものと思われるのである。


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