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99年7月末現在、秋吉Worldにおける最新時間は「世界でいちばん大嫌い」1巻3p「秋吉家へようこそ(4)」に記載されている「詩を聴かせて」終了時点(年代不明・3月末〜4月初旬頃)であり、各キャラクターの年齢は下記の表の通りとなっている。
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だが、最新時間と年齢が解っていても、その基準となる時間が「せかキラ」以前の作品では描かれていない為、「どの作品がどんな年代設定なのか」は特定できない。あえて言うならば、「詩〜」の最終話の前年10月25日(百華の誕生日)が平日であるという事が解る程度で、「秋吉World最新時間は西暦何年なのか?」は今まで謎とされてきたのである。
しかし、「せかキラ」で初めて日付と曜日が特定できるセリフが出てきた。せかキラ5巻110p4〜5コマ目で扇子が「今年のバレンタインディって金曜日でしょ?」と言っているのである。また、せかキラ7巻70pにおいて詠子のスケジュール帳が描かれており、これによると「4月27日(日)・28日(月)・29日(火:祝日)」であることが解る。そこで2月14日が金曜日で、4月29日が火曜日になる西暦をカレンダーで調べてみると、「97年・86年」及び「2003年」であった。
なお、この詠子のスケジュール帳に記載されている英略文の"曜日"が上から順に「Sun・Mon・Thu・wed」と書かれているが、明らかに「Thu(木曜)」は「Tue(火曜)」の書き間違い(又は勘違い)であろう。
ところが、以前せかキラ2巻7pの下1/4スペースで日高先生は「約7・8年前の話」と書かれている。せかキラ2巻が発売されたのは98年7月18日(土)であり、この1/4スペースを描かれたのは同年5月頃と予想されるので、日高先生は現連載中の「せかキラ時間」を90年〜91年…「約」を前後1年と解釈しても89年〜92年頃として描かれている事になる。そう、先ほどの年代とは大きく食い違うのである。
とりあえず過去の話しであり、それ程最近の話しでないとするならば、1986年が連載中の「せかキラ時間」の可能性が高い。この場合、秋吉World最新時間は94年4月で、86年に18才になる万葉は99年には18才+13年=31才…真紀にいたっては25才+13年=38才……と言うことになる。
日高先生の言われる「約7・8年前の話」と、カレンダーから推測される「13年前の話」を辻褄のあうように解釈し、秋吉World時間を現実時間にそのまま置き換えることは到底無理である。そこで、「せかキラ」の年代設定については現実世界との同期を諦め、「現実の時間と一定の差を持つ平行世界・パラレルワールド・別の時空間」であるという仮説を立てることにした。これについては、解説しきれない矛盾から逃げているようにも見えるだろうが、フィクションである作品世界とノンフィクションの現実世界とに何らかの差があったとしても、それは許容範囲とするべきものであろう。
日高先生の設定しておられる年代を優先した上記仮説の場合、秋吉World最新時間は99年4月で、91年に18才になる万葉は99年では18才+8年=26才…真紀は25才+8年で33才……と言うことになる。3年後のせかキラ時間1994年(カレンダーは2000年)10月25日(水曜日・百華が二条に告白した日)の前日(火曜日)に百華が制服を着ていることも、さらに4年後のせかキラ時間1998年(同2004年)10月25日(月曜日)に百華が保育園に勤務中であった事も一応矛盾なく説明出来る。おそらくは、二条と百華の初デートは百華が学校から帰ってきた後だったのであろう。
現段階において、作品に登場する「日付・曜日特定情報」が「2月14日(金)/4月29日(火)」の2件しかないことが、この仮説最大の条件になっており、今後登場する「日付・曜日特定情報」が1997年のカレンダーと同じになるかどうかは日高先生のお考え一つである。できるならば次に登場する日付・曜日が、この仮説で説明できるものであることを、ただ祈るばかりである。
追記:せかキラ7巻179pにおいて真紀の誕生日(5月9日)が金曜日であるとの記述があった。これは、この仮説とも一致しており、この仮説がまだ有効であることの証明である。
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